漆器の修理はどうしたらいいのか?

【漆器の修理】はどこに頼んだらいいのでしょうか?

漆塗装されている〈漆器や仏具、箪笥〉は、フチがかけたり、塗りがはげたり、艶がおちたり、長年使っていくと色々と問題がおきてきます。

そういう時は、購入した漆器店やインテリショップ、百貨店に、早めの修理をお願いすることをお勧めいたします!

 

【 修理の工程・内容について 】

修理は、修理品に塗られている塗料や長年の垢を、水研ぎペーパーを使って、おとすところから始まります。

 

仏具の表面塗装を水研ぎしているところ

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一品一品、塗装のはげ具合や壊れ方が違うため、その品に合った方法で対応します。

納期と費用はその内容によって変わってきますし、数を何個もつくる訳ではない為、費用は割高になります。

 

 

電話で、品物の壊れている状況を見ないで、安易な回答ができない訳がここにありました。

 

今回は艶をあげる作業要望。
当社製品ではない仏具で、多分ウレタン塗装の品だろうと思います。

この上からうるし塗装は可能と判断しました。

 

拭き漆技法の作業で、漆を拭き取っているところ

 

今回、白木段階まで全ての塗料を落とせないので、製品保証はできないことを説明して対応。

 

刷毛を使って漆塗装しています

↓↓

 

自社製品も修理箇所を丁寧に説明し対応していますが、他社製品の修理対応は、修正箇所とその後の製品保証に関してはより気を使い対応しています。

当社製品ではない品物に関しては、修理をお断りする場合もございます。

また、同じ修理内容でも、自社製品に比べて、割高で対応させて頂いております。

 

【壊れた時の注意点】

☆割れた破片もとっておいて下さい!

※破片をこちらで作ると割高になります。

☆ボンドなどではくっつけないで下さい!

※ボンドと漆の相性が悪い場合、全部落としてからの作業になります。

 

まずは、現物で状況の確認をしてから!、ということをわかって頂きたいと思います。

 

投稿者プロフィール

翁知屋 5代目 佐々木 優弥
翁知屋 5代目 佐々木 優弥
昭和53年6月17日生まれ
岩手県平泉町にて伝統工芸「秀衡塗」の製造販売。
天皇皇后両陛下の御用食器一式や皇太子殿下献上品、伊勢志摩サミットG7各国首脳の贈呈品に採用、国内外のデザイナーとの創作品も手掛けグッドデザイン賞も獲得するなど高い評価を受けている。