平泉町 丸井
皆さんこんにちは。師走です。
ブログを書かなきゃと思っていましたが、日々、あっという間に
過ぎていきまして。
今月は全国商工会事業で製作しております、新漆器JODOJAPAN
のお披露目の日が近づいているので大慌てです。
もう少ししたら写真掲載したいと思います。
4日はこの事業について地元の新聞記者の取材を受けることになっております。別件で2月号のサライの取材もあります。
さて今日は私の超お薦めのお店を紹介します。
そのお店は「丸井」という平泉町にある小料理&飲み屋さんです。
丸井の店主。話し出したら止まらないマスターです!!
平泉町民に合う確立100%、内装は昭和の時代にタイムスリップしたような
雰囲気です。小さいお店ですが、この密集さと料理が大好きです。
丸井の名物料理<モツ煮> うま過ぎ!!最高です。
こちらも定番の串盛。 ホクホクです。
他に魚料理、予約をすればレバ刺しも出てきます。
どれもお酒に最高のつまみです。
料理のメニューなんかは一切ないので、注文はマスターにお任せです。
地元の濃~いお話を聞きたい人にはぜひ寄ってもらいたいですね。
だいたい夜11頃には閉まると思います。
さて漆の<豆知識コーナー>です。
今日は漆器のおおもと木地について。
木地はお椀などの丸いものと、お盆や重箱等の角物とに分かれます。
作る工程がまったく違うので、それぞれ専門の職人さんがいます。
お椀に代表される丸物の木地は、木の取り方が2種類あります。
「縦木取り」「横木取り」です。
「縦木取り」は、木を輪切りにして、元々木の立っている方向<天地状>に削りだします。お椀の木目は立て向きです。あまり数を取れないようですが、変形しにくいのと、ふちの強度が強いのが特徴です。ただお椀の中心から割れが入ることがあるので、お椀の底に布きせをしたり補強が必要です。
「横木取り」は、元々自然に立っている木をイメージすると、木の中心を囲むように、お椀を傾けた形状に取って行きます。この場合木目は輪状に現れます。この場合効率よく数が作れます。少し細い木でも取り易いです。
ただこのお椀はたまご型に変形がおきやすく、ふちも壊れやすいので、ふちに布着せをしたほうがいいことになります。
ただこないだ大野の木地屋さんがおっしゃっていたのは、
変形も割れも起きないような完璧な木地は、自然を相手にしているから
作れる訳はないとのことでした。だからなるべくそれが起きないように
乾燥の仕方や削り方を工夫するしかないとのことでした。
面白いことに、変形を見越して木地を引いてほしい人もいるみたいです。
これは生木のままお椀の形に挽いて、それから乾燥させる手順です。
自然のゆがみを利用して一個として同じものがない木地を製作するようです。これが面白いのは、前回よりゆがみが少ない!!もっとグニャっとして
と要望がくるようです。ただそれも無理な要求です。自然ですから…。
とらえる人によって、それが欠点に見えたり、良点にみえたり
不思議なものですね。
それも自然の木の面白さかもしれませんね。
ヤバイ角物のスペースが…。後でにします。
最後に、ここ3週間、スープ作りにはまっていまして、今日はコンソメ味に
しました。醤油・塩・味噌・キムチ・トマト、それぞれの味を混ぜたりして
ほぼ毎日味を変え、野菜盛だくさんで楽しんでいます。
その時に天然木の大ぶりの漆のお椀はホントに重宝します。
それと心持ち体の調子もいいんですよ~。
よかったらご自宅にあるお椀<天然木&漆>で試してみてください。
今日のスープ。コンソメ&かつおだし。
栃の木・ふき漆の「横木取り」マイ椀です。ちょっとお椀がたまご型?!
それではまたまた。
投稿者プロフィール
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昭和53年6月17日生まれ
岩手県平泉町にて伝統工芸「秀衡塗」の製造販売。
天皇皇后両陛下の御用食器一式や皇太子殿下献上品、伊勢志摩サミットG7各国首脳の贈呈品に採用、国内外のデザイナーとの創作品も手掛けグッドデザイン賞も獲得するなど高い評価を受けている。