オリジナルカップ完成。

皆さんこんにちは。
更新できなくてすいませんでした。
ありがたいことに普段の仕事以外に、色々見積もり問い合わせやら取材やらサンプル製作やらで、連日夜中まで一人でテンパっておりました。
20日は、JTBの取材でなでしこりかさんに取材していただき、
22日は共同通信社と、今日はNHKのおばんです岩手の取材を受けました。
なでしこりかさんは現在、慶応大学の大学院生で、『TVチャンピオン2なでしこ礼儀作法王選手権』(テレビ東京)でチャンピオンになり、学生の起業コンテストで優勝し、今年3月本当に一人で起業した、本当に活発で頭のいい女性です。
会社のテーマは、子供向けの伝統工芸を掲げていて、若いつくり手に積極的に自分から会いに行って企画をねっているところです。
ぜひあたたかい目で見守っていただき、いい商品が出来上がってくれば購入していただければと思います。
記事に関しては、ご覧になる機会があるかもしれませんのでよろしくお願いします。
さて、オリジナルのカップもいよいよ大詰め。
絵付けが終わり完成しました。
まずは漆で絵を描きます。
今回ご結婚の引き出物で新婦の要望もあり、祝いの水引の模様になりました。

漆で描いた上から、シルバー粉に少しゴールドを混ぜ合わせた粉を
蒔きました。

余分な粉を落とします。

ラメを混ぜた漆で梅の花の模様をアクセントに入れてます。

裏側には秀衡文様を金箔でしっかりと入れました。

それから表彰のパネルのサンプル製作も頼まれていたので、一緒に
掲載します。
何の案もない状態で頼まれるので、自分なりにテーマを決め、
美しく見えるように配置を決め、型紙を起こして製作しました。
こちらは曲水。
毛越寺の遣水に浮かぶ紅葉をイメージしております。
市松の秀衡文様と3色で描いた紅葉がいい感じです。

こちらは延年。
白檀(カシュー塗装)の背景に、中尊寺の唐草文様をイメージした
秀衡唐草に、毛越寺に伝わる延年の舞『老女』を漆にて描いております。
白檀の背景が平泉らしい、華やかでいて落ち着いている雰囲気を醸し出し、
平泉を代表する中尊寺・毛越寺のイメージを漆絵で描いております。
世界遺産に向けて、少し絵を変えて、オリジナルプレートとして販売していく予定でおります。
この製作を終え発送するときに、たまたま観光庁の長官が来店しまして、このプレートを見て一目惚れし、注文購入していただきました。

私、人物を描くのが好きなんですよね。
白檀の背景もいいでしょ。
白檀とは金箔をはった上から、透ける塗料を塗って、この赤っぽい色彩を出します。価格的に漆でやると高くつくので、今回はカシューで塗装しております。ただこのようにムラなく塗るのは、本当にかなり難しいので、専門の職人さんに頼んでます。

まだまだ大手と組んで製作しているオリジナルの企画もあり、公表できる
状態になりましたら、ブログにてアップしていきます。
皆様暑い日が続きますが、体調に気を付けてください。
また世界遺産明日には決まっていると信じております。
それではまたまた。

投稿者プロフィール

翁知屋 5代目 佐々木 優弥
翁知屋 5代目 佐々木 優弥
昭和53年6月17日生まれ
岩手県平泉町にて伝統工芸「秀衡塗」の製造販売。
天皇皇后両陛下の御用食器一式や皇太子殿下献上品、伊勢志摩サミットG7各国首脳の贈呈品に採用、国内外のデザイナーとの創作品も手掛けグッドデザイン賞も獲得するなど高い評価を受けている。