漆塗りが施された木製箪笥や賽銭箱など大きな品物の修理や塗り直しは、どこに依頼するとよい?
中尊寺本堂前 賽銭箱
![](https://ochiya.jp/home/wp-content/uploads/2024/05/30590f6d52731d0c53a33f075392c0f1-1024x635.jpg)
漆塗りが施されている大きな品物の修理や塗り直しをどこに依頼したらよいか?
品物をお買い上げになった店舗やセールスマンがわかっていて、今も健在であれば問題ないかと思いますが
世代をまたいだ家財だと、誰から購入したものか、わからないことも多いかと思います。
いわて県南エリアには、手工芸品を製造販売している職人や店舗が集まっております。
秀衡塗や岩谷堂箪笥、南部鉄器などの国指定の伝統工芸品を筆頭に、木製太鼓、染め物、彫金、革・・・など
色々な技術を持ち合わせている地域です。
様々な技術の職人と相談できる体制を整えていますので、お困りの際には翁知屋までお問い合わせください。
![](https://ochiya.jp/home/wp-content/uploads/2024/05/a48d76b1a16b1f0859b9e81a779d3b36-1024x724.jpg)
小山太鼓店の小山氏との漆塗り塗装。
普段製作している太鼓も塗装が必須であり、塗装技術の話をしながら漆塗りでも対応可能です。
![](https://ochiya.jp/home/wp-content/uploads/2024/05/fa6b489599194b27991a5c659d99eb85-1024x768.jpg)
外に置きったぱなしの品物や塗装が施されている品物は、最初にすべて研磨し、全体をお掃除していきます。
現状のままでは木の凹凸やホコリなどがついているため、塗料が乾かない、こともあります。
耐水ペーパーや砥石などで、きれいに磨いていきます。
![](https://ochiya.jp/home/wp-content/uploads/2024/05/42a84f9181385188638a48d1bfa9cad2-1000x1024.jpg)
次に、余計なところに塗料がかからないように、マスキングしていきます。
この場合は、中の銅板部分は漆を塗装しない、ようにする必要がありました。
![](https://ochiya.jp/home/wp-content/uploads/2024/05/da6bb2d7c7884d3a10718b26f1a5a283-1024x1024.jpg)
木目を活かした仕上げにするので、漆は、生漆(きうるし)
木から採ったままの漆です。水分も多く、飴色がかったコーヒー牛乳のような色をしています。
塗装場所は、当社の工房内へ品物を持ってくることも可能でしたが、お客様の指定で今回はそのまま外作業になりました。
![](https://ochiya.jp/home/wp-content/uploads/2024/05/b8385e3664051233dd5bee939da63255-1024x765.jpg)
ヘラをうまく使いながら、内側の手が入りにくい場所も塗装していきます。
![](https://ochiya.jp/home/wp-content/uploads/2024/05/b28477b52c36270f197f0bc00004f22a-1024x730.jpg)
拭き漆はその名の通り、漆を塗って拭き取るわけですが、漆をきっちり取りすぎると、塗装面が弱いので、少し漆を残し気味で、塗膜が厚くなるように仕上げていきます。
![](https://ochiya.jp/home/wp-content/uploads/2024/05/ec53be1877044e1b7ec534cb9e0464b1-1024x752.jpg)
今回のお品物は中尊寺本堂前に設定されています。
平泉観光の際にはぜひご覧いただければと思います。
![](https://ochiya.jp/home/wp-content/uploads/2024/05/ecd4b6ae869a28745dc974466ebd9357-1024x768.jpg)
投稿者プロフィール
![翁知屋 5代目 佐々木 優弥](https://ochiya.jp/home/wp-content/uploads/2020/10/img_owner-224x300-min-150x150.jpg)
-
昭和53年6月17日生まれ
岩手県平泉町にて伝統工芸「秀衡塗」の製造販売。
天皇皇后両陛下の御用食器一式や皇太子殿下献上品、伊勢志摩サミットG7各国首脳の贈呈品に採用、国内外のデザイナーとの創作品も手掛けグッドデザイン賞も獲得するなど高い評価を受けている。