秀衡塗ストラップ 秀衡漆絵バージョン

皆さんこんにちは。
東京は暖かく天気もよかったですが、一関に着いて新幹線を降りた瞬間、
顔に突き刺さるような寒さがおそってきました。
来年一月末に日本橋高島屋で行われる伝統工芸展の会議では、
一年ぶりに様々な方々にお会いして、お話できて、展示会も
楽しみになりました。
来年1月27日~2月1日まで日本橋高島屋にて伝統工芸展が
ありますので、都内の皆さんぜひお越しくださいませ。
本題の秀衡塗ストラップですが、お店や販売店から需要があるので、
色々と改良を重ねて製作しております。
とりあえず2000個分の中塗りが終わり、いよいよ上塗りをして、
紋様を入れるところまできました。
上塗りの様子。両面とも4回中塗りをした後、上塗りをしています。
木地は朴の木を使っています。

上塗りが乾いて2~3日置いてから紋様を描きます。

とりあえず今日はサンプルを製作してみました。

まだ塗ったばかりで乾いていなかったり、早めに乾いてきて、暗く発色している漆ですが、時間の経過とともに美しい発色をしてくると思います。

今日の収穫は藤色。紫・しろ・青、それぞれ微妙な量の混ぜ具合で、
絶妙な藤色ができてよかったです。

紋様はコツコツと空いた時間で描いて溜め込んでいます。

その中で商品になりそうなものをピックアップして、どんな配色に
していくか、その場ののりで漆をのせていきます。

こんな感じでできているんですよ。
ストラッップではあらゆる色漆を使い、無限の配色を試していきたい
と思います。また描く文様も秀衡塗の古典紋様から日本の古典模様・
オリジナル模様を使い、紋様の配置などもどんどん製作していく中で
絶妙な位置を自分の中に取り込んでいきたいと思います。
ここで作られたノウハウが、お椀やお盆などの伝統的なアイテムに
還元されて、ソフトの部分でモダンな商品に生まれ変わることができる
のではないかと思っています。
何事も試作・検証の繰り返しです。近道はナイですね。
それではまたまた。

投稿者プロフィール

翁知屋 5代目 佐々木 優弥
翁知屋 5代目 佐々木 優弥
昭和53年6月17日生まれ
岩手県平泉町にて伝統工芸「秀衡塗」の製造販売。
天皇皇后両陛下の御用食器一式や皇太子殿下献上品、伊勢志摩サミットG7各国首脳の贈呈品に採用、国内外のデザイナーとの創作品も手掛けグッドデザイン賞も獲得するなど高い評価を受けている。