翁知屋 日々の作業様子

毎日過ごしやすくて気持ちいいです。
日々の作業の様子です。
絵付けをしているママ職人さんは、半年が過ぎ、金箔を張る作業は
綺麗な仕上がりになってきました。ただ今紋様を教えています。
お椀・銘々皿、等々。
デザちょこも注文があったので製作中。

ドコモもいよいよiPhoneを発売決まりましたね!
こちらは舞妓さんを描き終わったので、自然光で色だししているところです。
肩口から胸あたりの色がベージュっぽいかと思います。
これホントはうすーいピンクにしたんですけど、乾いてすぐはこのように
色は暗く出るんですよね。
色だしは、ま~ただほっとくしかないんですけど(笑)
うるしは色味が経年変化をするのが特徴だと思っています。
そんな『うるしだけが持つ特徴的な変化』にスポットをあてた器をただいま
考案中です。

光が当たると舞妓さんが歩いてる感じ!に見えませんか??

こちらはUSBを塗っています。

塗りを担当しているママ職人さんはただ今、漆芸の伝統的で一番の花形の技法『花塗り』を教えていました。
今回下地から上塗りまで、なんとか一人で完成するところまできました。
嬉しいものです。

こちらは四方盆。
ちょっと色々あったんですが、120枚木地を買いました。
栓の木の木目が美しいです。
木の変形がこわいので、底板のみ張り合わせ。
側面はすべて1本の木から削りだしです。

今、60枚は木目菓子器で覚えた<拭き漆技法>で製作していましたが、
残りは<花塗り>モノもできるようになるかもです。

人気の八角箸も拭き漆が終わり、箸先をつけて塗りの完成を待つばかり。

私はやっかいなモノのうるし塗装担当です。
こちらはお神輿の金具。
まずは少し実験的に塗装。

最近色んなうるし塗の相談が多いですが、地場のノウハウをもった職人さんが
いなくなっている証拠ですね。
塗装の難しさが理解しにくいから、ただ塗ればいい~みたいな言い方で来ら
れますが、例えば金属なら、どの金属を使っていて、漆との相性・どんな処
理を以前はしているか・長持ちするにはどうしたらいいか、色々と確認することがあるんですよ。
製作を頼んだところであれば、色々とノウハウがあったはずなのに、安く~
と職人が生活できない状態までしてしまい地場が廃業して、頼むところがな
くてウチに辿りついてるケースが多い感じです。
是非、日本人的な相互理解の精神で接してほしいです。
今回、私も色々と聞きながら調べながら実験しながらです。
伝統的な秀衡椀だけつくっていろという方に時々会いますが、面倒なものも
処理できることで、様々なノウハウが蓄積され、企業として継続できるので
はないかと思ってやっています。
何より、人から聞いたり、実験したりして、自分がまだ知らない漆の特性・
その処理の仕方を知れるのはこの上ない喜びです。
少し愚痴も入って申し訳ありませんでしたが、ホントに前向きに伝統をどう
やってつなげれるか、日々考えております。
それではまたまた。

投稿者プロフィール

翁知屋 5代目 佐々木 優弥
翁知屋 5代目 佐々木 優弥
昭和53年6月17日生まれ
岩手県平泉町にて伝統工芸「秀衡塗」の製造販売。
天皇皇后両陛下の御用食器一式や皇太子殿下献上品、伊勢志摩サミットG7各国首脳の贈呈品に採用、国内外のデザイナーとの創作品も手掛けグッドデザイン賞も獲得するなど高い評価を受けている。

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