特注品 <短冊掛け>

皆さんこんにちは。
平泉町は肌寒い日が続いております。
夜は布団をかけてないと寒くなりました。
でもこれからが秋の紅葉の見ごろを迎えてきます。
毎年ですと10月末~11月頃に見ごろを迎えると思います。
ぜひ平泉町へ観光にきてみてください。
今日は特注品の短冊掛けを紹介したいと思います。
これは中尊寺の山田貫主からの依頼で、東山の和紙を使って書かれた
短冊を、品よく飾れるようなものということで要望があり製作してみました。
前に当社で製作していた短冊掛けを参考に大きさを決めて、材はケヤキを
使い全部で10枚作りました。黒の目はじきを5枚、それ以外は塗りを
任せるとのことで少し遊んでみました。
左から、朱拭き漆・黒拭き漆・菱和紙<弁柄>・菱和紙<炭粉>・朱溜・黒目はじき。


<目はじき>は、ケヤキのような木目がはっきりした材を使って、木目を
いかして上塗りするやり方です。通常木目を下地で埋めて平らにしてから
漆をかけるのですが、木目の凹凸が消えない程度に拭き漆をした上から、上塗りをしたり、バーナーで木目をきわだたせて上塗りをしたりやり方は色々とあります。
今回は拭き漆をした上から黒の上塗りをしました。
木目が埋まっていないので、どうしても気泡が発生してなかなか難しい
かったですね~

こちらは菱和紙。和紙を貼ると短冊を包み込むような柔らかな表情になり、
色紙掛けや絵画の額の背景などに合うかもと思っています。

やはり特注品の製作は勉強になることばかりです。
表現するために新しい技法を常に勉強してないといけませんし、市場に無いものを作るので、技術よりも大切なお客様が納得できる完成イメージを描けないといけませんしね。
秀衡紋様と紐などを取り付けて完成。

お客様の要望を詳しく聞き、イメージを共有しながらも、少し自分らしい漆の表情を加えて完成させるのですが、ゼロからはじまるため、出来上がりに満足してもらえるかいつも不安が付きまといます。(当然、特注品は数が少ないので、やはり価格的には高くなっていくので、より満足度が求められますよね。)
でも癖になるほど楽しいんですよ~。新しい塗りの表現を試せれますし、今回のようにすこし遊びで任される部分があると、プレッシャーもありますが、いい意味でお客様のイメージを裏切って『なかなかやるね~』なんていわれると調子に乗っちゃいますしね(笑)
そこで培ったノウハウを普段の商品にいかしたり、次のお客様の提案に盛り込んだり、そんなことができるようになることを考えると、経験させてもらえることはありがたいことです。
これから製作する宮内庁楽師の笛のケースもいい意味で裏切れるような
遊びを表現できればと思います。
それではまたまた。